梅雨の小ネタ 梅雨前線に翻弄される日本列島 過去の北陸では沖縄より早い梅雨入りも
2024年06月15日10:16
1963年は「梅雨前線が南下?」して季節が進んだ
1963年の5月は、太平洋高気圧の北への張り出しが異例の強さで、梅雨前線が沖縄を通り越して一気に本州付近まで北上、沖縄地方より早く梅雨入りした地方が続出したものと思われます。
梅雨の定義に「梅雨前線」の記載無し 降水原因は様々
梅雨の期間の降水と言えども、降水原因は梅雨前線に伴うものだけに限りません。今月の16日(日)頃の北陸地方の降水原因として予想されるように寒冷前線など別系統の前線、気圧の谷や低気圧、台風や上空の寒気に伴うものなど様々なものがあります。
現実にはこれらが複合的に絡みあって降水現象をもたらすことも多く、防災上の観点から、暖候期の雨の季節に関する注意喚起をするものとして、総合判断で梅雨の期間を検討しています。
自然の一部である人間が自然現象に予報段階で線引きをする難しさ
現実には、後日実況の全体像を俯瞰、じっくり精査して確定値では特定できないとされた年であっても、速報段階では、必ず日にちを決めることが求められているのです。そこには、自然の一部である人間が、自然現象に予報段階で線引きすることを求められる難しさが常につきまといます。
※番外編 梅雨入りしても気象庁の定義ではぐずついた天気は続かない?
日頃、「ぐずついた天気が続く」「今日はぐずついた天気だった」などの表現を耳にすることがありますが、これは厳密に言えば「元旦の朝」や「頭痛が痛い」などと同様の二重表現の類となってしまいます。誤用しても意味は分かりますが、正しい表現を使うことを心掛けたいものです。